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大変なデメリットもあるんじゃないか。そこは、やめるといって少し小さなセーフティネットぐらいはつくるという方向で、通産省は考えていると思うんですが、実際問題今ご覧いただいている右側の比率で、貸し渋りはするな、信用保証でもって中小企業は借りられるようにすべきだというこの合唱と、そういう経済合理的なものとをどうやってミックスしていくかというか、これが課題だと思います。

ここら辺りまでが過去の反省というか、過去からきたところでどう考えるかという話になります。

そのあとちょっと10ページに飛んでいただきまして、これはむしろ皆さんにお聞きしたいんですが、主要行が、4つのグループに簡単にいえば分類される。三井住友だ、みずほだ、三和東海だ、三菱東京だ、と。これは今は生成発展中でしょうから、さらに大きくなったり、いろいろあるんじゃないかと思いますが、大変小さなグラフなんで恐縮なんですが、あえてここでもって1つの例示ということで申し上げたいんですが、この4つの銀行グループが個性あるグループに変わっていくのか、それとも似たもの同士になるのかというのがある意味では私にとって気がかりです。もう1つ(気になっていること)はG10グループで今勉強しているんですが、コンソリデーションが起こることによって寡占的状態が起こるのかどうか。あるいは寡占的状態が起こるようなことが、国境を越えた取引にどういう影響を与えるかと。副財務官の伊藤隆敏さんに、そのG10の勉強会に出てもらっているんですが、そっちのほうの議論がまだ十分煮詰まっていませんが、多分いい議論がそちらから出てくると思います。

一方、ここで見ていただきたいと思うのは、製造業だ、建設業だ、不動産業だと少しずつパーセンテージが違うものの、大体日本のビッググループが似たような貸し出しをしているということです。これが似たような貸し出しをするから悪いということじゃないんですが、どういうふうに個性ある銀行に変身していくか、そのために何をしたらいいかと。あまり何をしたらいいかって、制限しようとかどうこういうわけじゃないんですが、物の考え方としてどうしていったらよいのか、これが1つのいわば国民経済的な課題にもなるのかなと思います。

それから11ページからです、インターネット・バンキングとか、そういうところの話でございまして、これも皆さんのお考えをお聞きできればと思います。

 

 

 

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