だから、外にあって、「それはだめです。四国に橋をもう1本かけるなんて、そんなばかなことを今日本の国で考えられますか」ということをぴしっと言う人、言うところは、外にいないとだめなんですよ。
要するに、日本の国というのはお互いにそうなんですが、新聞社に悪いけど、記者クラブだってそうですよね。あれは新聞社の談合機関ですよね。
C まあ、配給所です。
水野 だから、官報だけ、要するに、お上の発表だけ書いているわけですよ。そうでしょう。記者クラブがなかったら、もっと新聞はおもしろくなりますよ。新聞記者は忙しくなるけど。
同業者というのはだめですよ。羽田でかつて、パイロットで頭おかしいのが事故起こしたでしょう。あれ内部じゃわかってたんですから。わかっていて、「あいつは怪しい、人命に関することだからあれだけは外さなきゃ」ってだれも言わなかったんですから。それでとうとう事故を起こした。日本じゅうそんなことばっかりですよ。エイズの非加熱製剤だってそうですよ。だから、それをどうして第三者の緊張関係でチェックしていくかということが大事だと思うんです。
D 先生、さっきのCさんの御質問の補足ですが、おっしゃるように小渕内閣はそうだと思いますが、今それでも何となく動いているのは、1回法律で基本法をつくり、各省設置法をつくり、その枠組みができている限りにおいては動くんですね。ただ、石原さんが言うように、政令以下には注意しなさいよと。
水野 そのとおりです。(笑)あなただって、役人をやっていたときはそうだったでしょう。
司会 G先生。
G 大変立派なお仕事をされて、敬意を表しているんですが、もう一つやっていただきたいことは社会保障制度の改革と関連した行革だと思うんですね。郵政もお金の使い道で非常に大きな問題がありますが、厚生省だって、今じゃもう年金保険料だけでも所得税と法人税を足したよりもたくさんの金を毎年取っていますね。そのうちだんだん、やはり基礎年金なんか税金で納めようということになりますから、保険と税の関係をもう一度洗い直すとかそういうことをやれば、本当はいろいろな形で行政の方にも影響が出てくるんじゃないか。ですから、社会保障制度もぜひ御検討いただきたい。