和歌山県と四国にトンネルを掘るか、橋をかける。それから、愛媛県と大分県に橋をかける。建設省の役人ですが、そんなばかなことを考えている人がいます。あるいは、東京湾にもう一つ湾口に橋をかける、いわゆる第3国土軸を創る話です。こういう行政の事前評価をやりきれるでしょうか。
本当は、アメリカの行政評価を私も今度見てきたいと思っているんですが、行政評価というのはそんな問題ではない。例えば、今の介護の問題なんかを問題にして、きちんとチェックをしなければいかんのですが、とても今の総務省のお役人にはそんな能力はない。とてもそれは無理です。
行政観察局は、今度行政評価局という名前になります。それは、多分アメリカのGAOのまねをして命名したのでしょうか、これは菅直人さんが盛んに提案していた件ですが、アメリカは、確か国会にあるんですね。日本でも国会につくろうというので、行政評価局というものを国会直属につくって行政を監視しようということを言っておったんです。総務庁は先手を打って、名前だけ行政評価局にしたのかなとみています。
ただ、よく言えば、日本の行政の中では、仕事を始める前にいいか悪いかという評価をするなんていうことは今まで考えたこともなかったわけであります。それをともかく、一応は行政の組織内でありますが、やろうということになって、もう今公共事業関係、外務省のODAまでそうですが、評価、評価といって盛んに各省都合のいい評価システムをつくって、「うちはやってます」というアドバルーンを打ち上げています。お役人は頭いいな、速いなと思って見ているんですが。
あとは、このお顔ぶれですからもう十分おわかりだと思いますが、資料としては、1府12省のあり方が3枚目にありますが、これはこのとおりであります。
今にして思えば、科学技術庁は通産省と一緒になりたいと非常に言っておったんです。「文部省と一緒になると、科学技術は進歩しません」(笑)というようなことまで言ってたんです。もうやめましたけど、次官や何かが来て、「お願いだ、通産省と一緒にしてくれ」と言うんですが、橋本さんが、どういうことだったんでしょうかね、どうも通産省の味方しているって言われるものだから、変に遠慮しちゃって、しなかった。私は、通産省と一緒にした方が日本の科学技術の実用化のためにはよかったかもしれないと思います。
環境省というのは、実は一つの目玉として環境庁を省にしたんですが、仕事としては、厚生省から産業廃棄物の行政を持ってきただけで、あとはあまり増やしておりません。