もちろん、一方では平和裏の解決のために資金を使うということもできますが、もう一方でやはり重要なのは、北朝鮮のミサイルの開発と配備について透明性をできるだけ高めるということです。この透明性を高めるというのが難題で、国際レジームもないということでうまくいかないわけですので、ぜひ日本は持っているプラスのてこ、レベレージを有効活用していただきたいというふうに思います。
マルチの場でいかに資金をかけても単に吸収されてしまうだけで無駄になってしまうことが多いですので、バイの中で、北朝鮮との2国間の関係でよいお金の使い方をし、よりよい結果を導き出すという方が賢明ではないかというふうに思います。このミサイルの点についても特にそうだと思います。
G 私は韓国から来ましたGと申します。ちょっとだけコメントを兼ねて質問をさせていただきたいと思います。
私は韓国の国会の平和フォーラムのアドバイスで、9月に韓国のロシア大使に会いましていろんな話をしました。金大統領が金正日さんに会ったときに、安保とか諸外国とのかかわりを積極的にできるように和解をしてくれというような話がありましたが、私はてっきり金大統領が金正日さんにそういうふうなリコメンデーションをしたのだと思っていたのです。いわば心を閉じるのではなくて開いて諸外国といろんな話をしなさいというふうに言ったのだと思ったのです。しかし、ロシア大使の話によりますと、金正日さんが積極的に金大統領に諸外国との外交をこれから進めていくことができるような和解をしたいというふうなことを言ったと。
さっき吉先生が北の方は実験的なことをいろいろするというふうなことをおっしゃっていましたが、私もそういうふうに思っています。相手側は今まで閉じていたが、開いて実験的にいろんなことをすると。しかし、日本はすごく慎重に対応しようとしていると。向こうは変わっていくのに日本は全然変わっていない。依然として安全保障などを一生懸命語っているというところに、北朝鮮側はわかっているというふうに思っているかと。
韓国の社会でも、北朝鮮とのかかわりにおいてのスローダウンの話がいろんな人たちから出てくるのですが、私は自分から積極的に北朝鮮とかかわり合うことがいいと。北朝鮮はそのときになったらスローダウンしてくれるはずだと思っているのです。北朝鮮は既に南北の離散した家族が会うところにも、もう慎重に出てきているのです。