それを韓国の人が発表して日本人がメモを取るというのは不思議な気がしましたが、改めて感謝を申し上げたいと思います。
第1の質問ですが、簡単に申し上げますと「2+2」、「2+4」、「2+2+2」という枠組みの話です。軍事問題を議論しようとすると、日本は休戦協定の当事者ではないということで、やはり中国と北朝鮮が、日本が軍事問題を議論する場に入ることは反対するわけです。
そういうことで、私は新四者会談、つまりキー国プラス北朝鮮という枠組みをつくって、ミサイル技術の拡散の問題、それから北朝鮮の弾道ミサイルの問題、それから食料支援の問題に関してはこの枠組みで、キー国の経験を踏まえて北朝鮮を中に入れて議論をするのはどうかというアイデアについてどのように思われるかということです。
もう1つの質問ですが、簡単に言いますと韓国の専門家としてどのような印象を持たれるかということで、日本が金大中大統領風の対話と抑止という政策に学んで抑止力を持った外交を展開しようとする場合、韓国の方はどのように考えるか。
例えば、韓国は300キロのミサイルを持ちたいと考えて、そして、その対話と抑止と考えているわけですが、日本が例えばクルーズミサイルを持って外交に力を持たせながら日朝交渉をやりたいというアイデアを出した場合、韓国の人はどのようにとらえるだろうかという点についてお伺いしたいです。
キル 具体的な政策論争ということだと思いますが、このキー国プラス北朝鮮ということでミサイルの問題も含めて話せるのではないかという件についてですが、3ヵ国を同時に相手にするということは、北朝鮮は受け入れることができると思います。北朝鮮にしてみれば、この3ヵ国、日・米・韓というのは常に同時に相手にしないといけないというふうに思っているからです。
それから、ミサイルの脅威についてですが、アメリカは別にノドンのことはあまり気にしていません。でも、もちろん日本についてはこれが主たる危険であるわけで、懸念事であるわけで、標的が日本に向いているし等々ということであります。交渉を北朝鮮とするということになると、まず重点は長距離ミサイルの方に置かれます。販売ですとか、テストですとか、また開発という面で。
ということは、当面はノドンについて中距離、長距離両方を問題にすることはできない。ということは、ミサイルの脅威については今までも続いてきた北朝鮮とアメリカとの交渉の枠組みで続くといったような形になると思います。