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ただ、その期間がどのくらい長く続くかはわかりませんが、その間に北朝鮮が今後の動き方を決めるということだと思います。

日本側の支援にしましても、どこまでが人道的支援でどこからが経済的支援なのかなかなか区別はつきにくいものです。難民関係の人道的支援という面では、国際社会広く一般に、日本こそ建設的な役割を果たすことができると期待しています。

今回決定した50万トンの米の支援は十分なのか、もしくは支援し過ぎなのかといったように判断が分かれることかとは思います。また、本当に戦略上の観点から決断した支援なのかどうかということについても、まだはっきりはしておりません。それでも、暫定的な目標である南北間が平和的な共存を図るということで日本の米支援というのは役立っている、みんなが多としているということは事実です。

ただ、こういったことはもしかしたら北と南の人たちの意志には反する行動かもしれないわけです。その辺の受けとめ方というのはある程度時間がかかりませんと表面には出てこないということで、評価はできないと思います。だからこそ、日本の果たす役割については十分慎重深くあたるのがよろしいのではないかというふうに申し上げました。

現在、韓国は北朝鮮ともっと親密になろうということに非常に熱意が上がっておりますが、これ自体を日本は過大評価し過ぎてはいけないというふうに思います。現に、この数ヵ月くらいは韓国の内部から、政界のみならずいろんな社会一般から批判の声が上がっています。あんなに早く北朝鮮に接近しなくてもいいのではないか、また、北朝鮮に投資をするということについてもそれほどあせらなくてもいいのではないかといったような批判めいた声も出るようになってきております。

ですから、韓国に先んじて日本が北朝鮮に投資を開始するといったようなことになると、韓国の批判を日本が非常に浴びやすくなるということも確かであります。だからこそ、日本も非常にぎこちない立場に置かれてしまうということで、これを乗り切るには慎重な対応しかないと思います。

いずれにしても、韓国をバイパスすることなく、ぜひ日本が韓国と緊密に協議をしていただくということで、北朝鮮への対策等を決めていただければよろしいのではないかと思います。

 

C 私はイギリスから来た研究者で、現在東大に籍をおいています。

 

 

 

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