私は今の日本政府の心というのをそのように読んでおります。
それでは、私の本論に入っていきたいと思います。
アウトラインのまとめが配布されていると思いますが、現在状況が変化しているので、しかるべき戦略及び政策も変わりつつあるであろうということです。こういった状況下で日本は一体何をすればよろしいのでしょうか。まず前提として、日本の北朝鮮政策というのは日本に対してどういう意味を持つのかということなのですが、以下の3点にまとめることができると思います。
まず、北朝鮮政策というのは日本にとって土台となり、将来の統一された韓国に対しての関係を定義していくのに大いなる基盤になるであろうということ。そして2番目は、この北朝鮮政策を新たなスターティングポイントとして使いまして、これを契機に東アジアにおける日本の外交スタンスを洗い直すことができるということであります。
3番目は、北朝鮮政策を通して、国際的には日本はちゃんとやっていくのだという自分の能力を実証することができるわけであり、また、国際社会の信頼できるかつ責任あるメンバーとしてプラスのイメージを出していく格好の機会になるということです。
以上3点が北朝鮮政策がもたらす日本の意味であると思っております。
まず、北朝鮮政策が日本にとってのいい土台になって、今後の統一された韓国に対しての関係を占うのに参考になるのではないかと申し上げましたが、これについてさらに詳しくお話ししたいと思います。ほかの2点についても後で詳しく述べます。
朝鮮半島に関しての日本の政策でありますが、日本の政策の内容についてはいろんな形で韓国でも出版されております。どうも日本は2つのコリア政策をとっているようだと。つまり、分割させて統治を続ける方がいいのだと言っているというふうに報道されている場合もあります。すなわち、日本は南北朝鮮の統一は嫌だと思っているというふうに報道されているということなのです。
しかし、北朝鮮政策をスタート台といたしまして、今後統一するであろうコリアに対してどのように日本がこれから向かっていくのか、いわば序盤として意識づけをはっきりさせるという意味でいい転機になるのではないかと思っております。