逆に、米、韓国、日本というのは同じように北朝鮮が自分たちに対しての政策を変えているのかどうかを見ようと思っているという状態に今なっています。
こういった動きは日本に対してどういう意味を持つのでしょうか。また、現在日本は何をやればよろしいのでしょうか。外交面においては、現在日本というのはかなり押されている状態にあるように思います。
まず韓国のイニシアチブで北朝鮮接近が図られました。アメリカもそれに倣い、EU及びオーストラリア、イタリアといったようなところもこぞって北朝鮮との正常化を図っております。そして、まだピョンヤンに別建てのオフィスを置くというところまではいっておりませんが、かなり積極的にいろんな国が現在北朝鮮との関係を正常化しようと努力しております。
この中で日本はサンドイッチ状態に追い込まれているということで、韓国の金大中大統領は森総理に対して電話ですとかプライベートな話し合いの場を通じまして、ぜひ北朝鮮の金正日に直接森さんが会うようにということで、何度もプッシュしております。
西側も北朝鮮と正常化を図ろうということで動いているわけですが、その背後にある関係というのは、韓国がそのようにしているのだからそれに追従しようではないかということ。そして、韓国は真摯な気持ちで北朝鮮との関係を正常化しようとしているのだから、それを追認するようなジェスチャーとして自分たちも北朝鮮に対して関係の正常化を迫っていくという動きをとっているわけです。日本政府も、もしかしたら同じような考えをおとりになるのではないかと思います。
また、森総理は韓国系アメリカ人のジャーナリストに金正日への親書を委託しておりますし、その間、日本政府は人道的支援ということで10億ドルの価値のある、これは日本の米が高いからなのですが、50万トンの米を北朝鮮に供与するということも決定しております。これは、WFPが17万5000トンをリクエストしたということに比べると非常に大量な米ということになっております。
また、拉致疑惑の件については、イギリスのトニー・ブレア首相との件が何度も指摘されているということではありますが(発言者注:森首相がイギリスのブレア首相に非公開の場で語ったところによると、数年前にピョンヤンを訪問した訪朝団が拉致問題の解決に向けての新たな打開策を北朝鮮側に提案したということ)多分森総理は現在“バスに乗り遅れるな症候群”にかかっているのではないかというふうに思っております。