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Augmentationプロジェクトの技術者がゼロックスに転職し、ゼロックスで使われ、それをアップルが見いだして世の中に出した。

良いものとか、世の中に普及しているもの、ビジネスモデルというのは、多少ともそういうきらいがあります。ですから、ビジネスモデルも、良いかどうかという判断はカスタマーフォーカスが当たっているか、自社の都合だけで商品をつくっていないか、バリューネットワーク的発想ができているか、そういう視点で見ていくしかないと思います。解答になっていないかもしれませんが。

 

C 19ページの絵ですが、リンケージの意味と、青い丸の中で場所がいろいろありますが、その場所の意味はどういうものでしょうか。

 

緒方 場所の意味は特にありません。線が交錯しないようにしました。ただ、その中で、NetScapeだけは、当初からここに位置づけられていました。というのは、KPが、ネットワークというか、ハイテク分野での企業を育てていこうとしたときの、核になったのがNetScapeでしたので、中心になっています。それから、KP自身が、NetScapeを核として、インターネットの上でのビジネスを「インターネット関連企業」と「JAVA関連企業」とに分類して考えているという意味があります。ですから、丸の右と左は意味があります。

それから、線の意味は何らかの提携関係があるということです。例えば、ExciteがAOLに検索のエンジンを提供しているとか、ある企業がファミリー企業の商品をネット上に載せて売っているなどということです。また、この提携関係の中にはボード・メンバーが居るという意味もあります。KPのパートナーがボードに入っているのは、この線には含まれていませんが、KPパートナー以外の、例えばExciteの役員が、Intuitのボードメンバーにもなっている、というようなケースはこの中に含まれます。

 

D きょう、唯一の役人なんですが、ITというか、目下、情報通信のことを行政でやっています。最近は、単に規制をするのではなくて、新しいビジネスを興したいということで、研究開発型ビジネスやらの、あまり役に立たないお金を使って研究開発をやっているのですが。今、起きている現象を分析すると、なぜ、アメリカでは新しいタイプのモデル型ビジネスができてきて、日本ではできないのか。こういうことが言えると思うのです。

ITという面からしますと、日本にはNTTがおり、旧NTTファミリーと言われる、NECがいて、富士通がいて。

 

 

 

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