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これは、ハードウェアによる一つの解決策です。そういうハードをつくって、簡単にECのビジネスができるようにしょうというものです。それから、Cybersourceという会社があります。これは、ECの処理代行だけをやります。マイクロソフトのホームページから、Windowsを企業内で20セット購入する、あるいは、ダウンロードするとします。すると、そのダウンロードの際にはCybersourceに飛んでいき、Cybersourceの方では、この企業はいくつのクライアントがダウンロードしたかというようなことを管理します。その結果によって企業に料金の請求をする。デジタルグッズのECにおけるアカウンティング処理だけを、後方で行っている会社です。昔は、音楽やコンピュータ・ソフトを自ら販売していたそうですが、今は後方へ下がって、処理代行を行うビジネスに焦点をあてています。それから、次のPandesicという会社は、SIとECをくっつけようという話です。最近、IBMが盛んに言っている「e-business」というものを、SAPを中核にしたSIで実現しよう、つまり、ECビジネスのインテグレーションをやろうとしています。

日本の場合、今までの発想で流されてしまう。ところが、アメリカの場合は、ビジネスモデルという視点から、何ができるか、何をやればお客さんのニーズに合うか、いろいろ工夫をしています。

事例の4番目は、ポータルサイトです(資料14頁)。ポータルサイトとは、インターネットに接続した時、最初に出てくる画面です。歴史的には当初、検索エンジンと呼ばれ、Yahoo!やExcite等があります。その後、AOLやNetscapeCenter、その他「ポータルサイト」が出てきました。例えば、Yahoo!の場合、今までは、ある特定の情報はどこにあるのかという「検索」だけをやっていたのが、今はニュースも見られれば、ショッピングもできる「入り口」になっています。

このような、ポータルサイトも既に変化してきています。その変化の方向として、三つほど挙げられると思います。一つが「分野特化型」のポータルです。この中に、amazon.comがあります。これは従来、ポータルサイトとは言い難いものでした。あくまでも「書店」でしたが、今はオークション、衣類、CDの販売なども始めて、書店からショッピングの総合ポータル、つまり「ショッピング特化型」のポータルに変わりつつあるということです。

 

 

 

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