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・ただし、これはあくまでも予算であり、介護保険事業などを行いたい団体は、保険料収入を予定で見込んでいる場合もあり、必ずしも団体の実状を反映しているとはいえない。

5] 有給職員の有無

・有給職員がいると答えた団体は、215団体で、全体の53.5%。いないと答えた団体が112団体、全体の27.9%。

 

(2) 申請団体の申請に際しての状況

1] 法人化の動機について

・「団体の信用が高まる」が347団体、86.3%。第2位が「助成金や会費を集めやすくなる」で227団体、56.5%。第三位が「契約がしやすくなる」が201団体で、50%となっている。

・団体の信用が高まるでは、「個人活動のイメージを払拭し、トラブルを防ぐために」「活動内容を市民に提示し、“公共の仕事”を担っていることを外部に示すため。」「活動への理解がされやすい。」「“非営利”をかかげることにより、行政との連携をとりやすい。」といった意見があった。

・契約がしやすくなるでは、「市立のディサービスセンターの運営受託ができる」などの委託事業に関する希望が意見欄に多かった。

・「介護保険の指定事業者になれる」が125団体で全体の31.1%で、活動分野で「保健・医療・福祉」を上げた団体259団体のうち、48.3%と約半分を占めている。

2] 申請時に団体で問題や議論になった点としては

・「法人化のメリットや法人化の必要性があるか」ということについて193団体で48.0%。次が、「法人化のための手続きや手順」と「定款の内容」で136団体(33.8%)。「NPO法人の事業や組織について」が133団体、33.1%。「定款以外の申請に必要な書類の内容」が104団体(25.9%)

・「法人化のメリットや法人化の必要性があるか」ということでは、悩んだ点として、「社会福祉法人かNPO法人のどちらで法人化を進めるべきか」「法人化すると、独自性や自由な活動がきゅうくつになると予想されるのではないか」「ボランティア活動に忙しくて申請に時間が取られる」「税制上の優遇措置がない」「役員や活動内容の情報を官庁に対して申告公開することに問題を感じる」などの意見があった。

・「法人化のための手続きや手順」に関しては、運用の実態のところで詳細を紹介。

・「定款の内容」に関しては、「会員の種別」(どのような会員をおくか、会員を誰にするか等)で、112団体。次が「事業計画及び予算」で109団体。次が「事業の種類」と「入会金及び会費」で102団体。その次が「特定非営利活動の種類」で、91団体。次が「役員の種別及び定数」78団体。次が「入会条件」77団体。次が「理事会の権能」74団体。次が「事業報告及び決算」で68団体となっている。

・「定款以外の申請に必要な書類の内容」では、上位3つに、「設立初年と翌年の収支予算書」151団体。「設立初年と翌年の事業計画書」131団体。「設立当初の財産目録」105団体といった会計関係の書類が並んでいる。

 

 

 

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