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自治体のNPO支援センターづくりというのは拍車がかかっている状況にあります。自治体のNPOセンター設立ブームということで、いろいろな自治体がNPO支援センターをつくろうとしています。神奈川、東京、札幌、宮城、仙台、市川、鎌倉、静岡、滋賀、三重、兵庫、広島市などなど。今からさらに増えてくると思います。自治省のプログラムは、今年度から始まったもので今から3年間ありますので、まさに今年度から、自治体のNPO支援センターづくりがいろいろと進んでいくことになると思います。

困った事例も結構起きていて、宮城県と仙台市は市と県が張り合っています。市が先に立派なNPO支援センターをつくってしまった。県も知事の意向でつくりたいけれど、市よりも小さいものしかできない。だからどうするかで、今、悩んでいる。運営資産がないから、やっぱりNPOに委託するのが格好いいと思っているらしくて、委託する先がないと無理やり委託する先をつくらなきゃいけないということで、今、NPOづくりに熱心になっている。だから、ちょっと本末転倒な話なんですけど、そういう話が各地で起こっています。これは別に宮城と仙台だけではなく、多くの都道府県で起こっている事例です。

民間でも設立ブームということで、民間のいろいろな組織ですね、これもたくさん設立されています。ここに「NPOの基盤整備のための支援センター一覧」6ということで、これは今年の5月時点のものです。これは日本NPOセンターがまとめた支援センターの一覧です。最初のページは、民間で設立した組織というのが北から並んでいます。次のページをあけていただくと、社会福祉協議会内に設立された組織、自治体が設立した組織が並んでいます。民間でも、複数の組織が、設立したいということで支援センターづくりというのを熱心にやっています。一つ熱心なのは、日本青年会議所。これは地域のブロックで、支援センターをつくりたいということでたくさん動いている。ただ青年会議所というのは、ご存じの方はご存じのとおり、一年ごとに人が変わるんですね。変わるたびに方針が変わったり、つくると言ったのにやめたり、やめたと言ったらつくったりということで、混乱を招いている地域もたくさんあるようです。それからボランティアセンター。

 

5 http://www.npoweb.gr.jp/

6 巻末資料5参照。

 

 

 

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