というのは、日本は必ずしも経済大国としていつまでも残っているわけでは、絶対ないと思います。
これまでは金はあるという意味で、日本と親しくしておかないとという感じだったんで、ある程度抑止力が効いていたというか、日本を応援してやろうというのはあったのかもしれません。恐らく、そういう状況もかなり変わってくるのではないか。これは経済的な面から見た心配です。
神谷 私も政治学を専門でやって、軍事問題は、実は本当の専門家ではないわけです。きょうご出席の防研の二人の方も政治学ですから。
D 僕は日本の防衛庁研究所です。
神谷 ソ連に対しては3日かどうかは知りませんが、ある程度持ちこたえてアメリカの援護を待つということだったと思います。
相手が北朝鮮となると、現実にはまずミサイルが飛んでこない限り、というのはミサイルとテロ行動以外は泳いでくるわけにいきませんので、日本に攻めてくるということはできないはずであります。飛行機については、少し持っているけど、燃料がなくて年間30時間ぐらいしか練習していないから、ぼろぼろだという話ですし、技のほうがだめらしいです。ミサイルについても、こういう言い方はかなり語弊がありますが、通常のミサイルだったらいくら落ちても、ひどい話だと嘆いて済むんです。大量破壊兵器、特に核兵器が積まれた弾頭が飛んでくるということが起こらない限りは、テロ行為以外は大したことは起こりようがないということです。ですから、自衛隊が北朝鮮に負けるということは、まあない。それから、仮に突然、どこかに土俵を作って自衛隊と北朝鮮軍で勝負をすれば、多分さすがにわが方が勝つのではないかという話を私は聞いているし、そう信じたいところであります。
ただし、問題はいろいろあります。能力的には、もちろん専守防衛と言っているわけですから、それこそいろいろ我慢をしているわけです。それこそ自主規制です。そのためにあったほうがよさそうなものがないということは起こっているわけです。例えば、昨今、テポドン発射以来、一部の政治家の方が思い出したように先制攻撃の話をします。これはずうっと前からの政府見解にもあった話で、今初めて出てきた話ではないです。
向こうが攻撃を仕掛けてくることがはっきりしたときには、こっちから叩いてよろしいという話。よろしいと言うのは結構ですが、そのための能力はどこまであるかと言うと、正確なところは是非どなたか口に出して言える範囲で補足していただきたいところです。