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また、他の関連事業の遅れ、資機材・技術者の不足、運営・保守管理体制の不備等により、期待した効果を上げていない例も見られることから、外務省が中心となり、各援助事業間の連携を一層強化すること。

 

3. 評価制度の充実について

ODAの成果を的確に把握し、その後の援助に反映させるため、評価については、第三者評価の拡大など更なる充実を図るとともに、より効果的な評価手法及び基準の確立に努めること。

また、会計検査院及び総務庁においても、第三者的立場から、ODAに関する検査及び調査を強化すること。

 

4. 情報公開・広報の積極的な推進について

ODAを円滑に推進するためには、国民の理解と支持を得ることが極めて重要であることから、援助に関するあらゆるプロセスの情報を公開するとともに、積極的な広報活動に努めること。その際、ODA関係の資料を一元的に管理・公開する仕組みの導入や、国民に分かりやすい広報の推進に努めること。

 

5. NGOとの一層の連携について

NGOには、現地の事情に精通し、住民との円滑な人間関係を有している人材も少なくないことから、政府は、今後、事業の企画から実施及び評価に至るあらゆる段階においてNGOと連携した援助方法を拡大すること。また、我が国のNGOが今後発展していくための環境整備の方策も、併せて充実すること。

 

6. 環境問題への取組の強化について

地球規模の環境問題が深刻化していることから、環境保全のための援助を一層充実するとともに、環境分野の人材を十分確保すること。また、我が国の援助によるインフラ整備に伴って環境破壊が生ずることのないよう、環境アセスメントを徹底し、自然環境に与える影響を十分調査すること。

 

7. 被援助国の人材育成に関する援助の拡充について

自立ある発展を促すためには、被援助国の人材育成が極めて重要なことから、留学生・研修生受入制度を拡充するとともに、被援助国の国民全体の教育レベルの向上に貢献するため、初等・中等教育に対する援助を強化すること。

 

 

 

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