○生活水準が著しく低い開発途上地域に対する特別の配慮
○女性及び子供の福祉の向上に対する特別の配慮
○国際の平和及び安全の維持の見地からの考慮
○軍事的用途への転用の防止
○基本的人権、民主化の促進の努力等に対する考慮
○環境の保全等のための措置
○住民の参加に対する配慮
○国際機関等との協力
◎国会に対する報告
政府は、毎年、国会に、国際開発協力の効果に関する評価を含む、国際開発協力に関して講じた施策に関する報告書を提出すること。
◎国際開発協力を行う団体との連携の強化
◎国際開発協力に携わる人材の育成・確保
98年8月31日、第5期の国際問題に関する調査会(村上正邦会長、現在は関谷勝嗣会長)が設置された。同調査会は、「21世紀における世界と日本−我が国の果たすべき役割−」とのテーマの下、ODAも調査項目として掲げている。ただし、同調査会は再度同じ議論をすることを避け、むしろ前期の提言に基づき、各党間で協議すべき段階にあるとの観点から、立法化に向けて側面から支援する、との姿勢をとっている。これを受けて自由民主党のODA基本法検討プロジェクトチーム(山本一太座長)がその活動を行った。同チームが法案なりその要綱なりを作成すれば、それをたたき台として各党間で活発な議論が展開されるとものと予想される。
行政監視委員会における論議と同委員会決議
99年3月から8月にかけて6回にわたり参議院行政監視委員会がODAに関する調査を行った。同調査会においては援助行政の一元化、重債務国に対する債務救済無償資金の供与、インドネシアにおけるリベート疑惑問題、第三者と国会を含めた評価の必要性、国民参加型援助の必要性などが取り上げられた。中でも、多くの委員から、ODA基本法を制定すべきである、評価体制を強化すべきである、不正防止に向けて我が国はより強い姿勢を採るべきである、等の意見が述べられた。