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工藤 一橋大学の大学院生で工藤と申します。

もちろん、ポケモンとかデジモンは成功していると言えると思いますが、ジャパニメーションと言った場合には、特にアメリカでそうだと思いますが、むしろネガティブなイメージがまだあるのではないでしょうか。日本アニメというふうに一くくりにするのであれば、ジャパニメーションというもののブランドイメージはどのようにあり得るかということが大事になってくると思うんですが、今のところそれがないのではないでしょうか。様々な事例があるでしょうが、メインストリームでは、ジャパニメーションといった場合には、それを統制というか、押し込めておきたいというような意識がアメリカ社会に働いていると思います。

それから、久保さんにお伺いしたいのは、ワールドスタンダードを目指すというふうになってきた場合に、スポンサーは世界的にというか、アメリカで見つける、製作はアジアとかカナダのスタジオでやる、それで、製作統括も合弁会社がやるという感じになると思うのですが、果たしてこれを日本のポップカルチャーというふうに言う意味がどれぐらいあるのかということです。例えばジーベックがアイデアを出すと、それは日本はオリジンかもしれないけれども、これをジャパニーズカルチャー、ジャパニーズポップカルチャーと言うことにどれぐらい意味があるのか。そのことをお伺いしたいと思います。

 

牧野 では、リチャードさんからお答えくださいますか。

 

リチャード アメリカではそれぞれのスタジオによって違うスタイルを持っています。例えば、ある作品を見ると、これはワーナーのだね、これはディズニーのだ、というふうに割とわかりやすい特徴があります。それと同様に、日本の作品にも、これは日本のアニメだね、というふうに割とわかりやすい部分もあるんです。だからといって、日本のアニメが全部同じかというと、そうではありません。

 

 

 

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