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さきほど「トロン」という映画についてお話ししましたが、これはコンピューターグラフィックスを使った大規模な映画でしたが、業界にとっては時計の針を5年から10年あと戻しにされた感じを受けた作品です。CGを使った映画として記念的な作品で、実際にCGそのもののコンピューターグラフィックスはすごかったけれども、ストーリーは余りよくなかったのです。時代に逆行してしまったという気がします。

映画でもテレビの番組でも、ストーリーがよくなければだめです。技術としては原始的な技術でも、ストーリーがいいものが受け入れられる時代は今後も続くと思います。

次にアメリカと日本についてですが、非常に関係が強まっています。現在日本もアメリカも世界経済に貢献しています。先ほど久保さんがおっしゃったことはよく理解できます。日本であってもアメリカであっても、世界的に成功している会社は、母国ですとか外国という考え方をしていては大きな成長を遂げることができません。規模の経済を達成するためにも大きな視野で物を見る必要があるのです。

久保さんと私は2カ月ほど前にアメリカでコンファレンスに出ました。そのコンファレンスで、アジアのテレビ番組ですとか出版物を見るのは非常に楽しう経験でした。また、アニメーションがとても大きな経済効果を生んでいて、いろいろな国でいろいろな種類のアニメーションがあって、どのような競争が行われているか見るのもとても良い経験でした。久保さん、どうぞ実際にロサンゼルスにいらしてください。そして、先ほどおっしゃった点に対して協力できたらと思います。

 

牧野 どうもありがとうございます。他にいかがでしょう。

 

清谷 ジャーナリストの清谷です。

先日アングレームというフランスの町で毎年やられているアングレーム国際コミックフェスティバルに行ってきました。今年は日本年ということで特別に日本の作家をよんだり、作品の展示もあったのですが、日本の報道関係者はほとんど来ていませんでした。

 

 

 

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