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牧野 杉森さんが1人でデザインをなさっているんですか。現在は大勢の方がキャラクターデザインに参加しているのでしょうか?。たくさんのキャラクターがありますね。

 

久保 いや、1人の頭の中からデザインのクリエーティブなことってそうできるものじゃありませんので、今はスタッフになっていろいろな人間がポケモンのキャラクターを考えていると。ただ、最終チェックはタジリさんというポケモンのクリエーターが全部チェックしています。

 

牧野 次にもう1つの大きなテーマ、著作権について議論したいと思います。

佐藤さん、久保さんがほとんど焦燥に近いようなお気持ちで、日本は何をやってるんだ、法整備をどうしてるんだとをおっしゃいました。もしもアニメーションがこれから本当に日本を救うんだとしたら、法整備がなかったら何もできないわけなんですが、この点を経済部の記者さんとしてどうお考えでしょうか。

 

佐藤 どんな産業にしても、最後は人材が勝負を決めると思います。人材というのは、いいものをつくればそれなりの利益が手に入る一攫千金の夢がなければ集まりません。

ゲームクリエイターの世界とアニメの世界がよく比較されますが、ゲームクリエイター、の成功者には、葉山にとても日本とは思えないような豪邸を持ってる人とか、ものすごい外車を乗り回している人が大勢いるんです。それに比べてアニメの関係者というと、いまだに四畳半のイメージというか、余り儲からないんじゃないかというイメージ。マンガ家とアニメはまた別ですが、アニメ製作についてはそんなイメージがある。それではやはり優秀な人材は集まらないと思うんです。

 

 

 

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