まず、このように周りとキャラクターのワイヤーフレームをつくり、全体のコンテどおりに動かします。続いて、これに大ざっぱなラフの色をつけてテストを繰り返します。それに今度はセル画のキャラクターの色合いを入れて、周りの状況を含めて合成していきます。そして最後に、このようにエフェクトを入れながら飛んでいる映像をつくっていく。これがポケモンのデジタル映像です。
全体で3つパターンがありまして、これはデジタルの映像なのかセル画の映像なのかわかりづらいと思うんですが、こういう1シーンでも実はデジタルで行わないとなかなかカメラの視点がうまくずれないんですね。
3番目に、これは雲をつくる方法です。実際雲をつくっていく上では、このような雲の流れをあらかじめ想定して、そこに雲のテキスチャーを動かしていくわけです。カメラの位置を決めて、じゃあそこに実際雲をつくってみましょうという感じです。最初はこういうバブルの状態で雲をつくって、これにだんだん雲のイメージを合わせます。これが実際映像になるとこういう感じになるということです。
ですので、ポケモンの映画の場合、今のような3パターンでデジタル映像に取り組んでおります。
最後に、ビデオテープとしてもう2作品ご覧いただきます。
(ビデオ上映中)
「ゾイド」という番組を作っていまして、これは先ほど言いました2Dと3Dの組み合わせを意識したものです。ロボットは3DのCGIでできてまして、キャラクターはセル画ですが2Dです。これをコンピューター上で合成してお互いがマッチングするようにつくっています。こうすると、キャラクターの表情はセル画ですから非常によく出ますし、3Dでつくったものが浮かない、効果的に融合し、非常にマッチするのです。このキャラクターは全部CGIで書かれているわけですね。
今お見せしたのは、3Dで起きているCGIをわざわさ2Dに戻してセル画とマッチングをして番組をつくるというやり方です。