日本財団 図書館


牧野 無料配信ですか。

 

香山 はい。そうすると、今度、日曜版にみんな載ったりします。さっきの枠組みの中でもうすでにキャラクターとして成立していることになります。非常に強いキャラクターです。それはそのままゲームとしても全世界で1千万本ぐらい売れる。たぶんソニックはドリームキャストだけで出すことはもうありませんからね。そういうふうな展開でやっていったら、マーチャンダイジングの処理も出るわけです。

昔、任天堂に任天堂パワーという雑誌があって、ポケモンとガンダムを載せたらどうですかという話をしたら、日本では真面目に考えてくれたんだけれども、アメリカの人たちはまったくポケモンもガンダムもわかってくれなかったという経緯があります。アメリカ的な劇画タッチにしてもかまわないんだけれども、何がしかのマンガ的な日本の手法を日本で描いてアメリカの中に持ち込めないかと以前から考えていました。その手法の一つとしてマンガの配信会社、記事の配信ではなくてマンガだけを全米の、アメリカというのは地方新聞が多いですからそこに配りまくっている会社がある。そこの筆頭株主になったら、黙ってこれどう?と、100紙ぐらいには載るのではないかということです。そういうなかで成功の方程式を発展させていきたいと。

日本ではいまおっしゃられたような展開になってきているんです。みんな行き詰まり始めている。一方アメリカにはまだそういう上手くいった手法を持ち込んでいないと。マーケットは4倍ありますから当然そちらで展開してみる。アメリカでうまくいったものはヨーロッパのUKとかカナダとかそういうところでははうまくいく。テイストによっては南米へ行ける。アジアは、日本で成功したものは大概うまくいく。

そうすると、ポテンシャルのサイズが変わってくるので、実はエンターテイメントを産業化しやすいと。そうすると、先ほどの質問でいえば、プロデューサーの仕事が増えるんです。これはメガでものをいうような仕事ではないんで、口でちゃんと言って、あかんものはあかんとやらないといけないので、そういう場が増えてきたらポジティブスパイラルに入っていけるのではないかと思います。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION