例えばポケンモンでいえば、久保さんや香山さんのようなしたたかな人達がうまく育てあげて、そして卒業させていく。アメリカのベンチャーだったらナスダックのような形で卒業をさせて、お金をもうけて、またそれを還流していくという仕組みの中でその種を大きくしていく。その仕組みの中にもちろん弁護士もいればプロデューサーもいれば、いろいろな形の人が集まってやっているんだろうと思うんです。
ポケモンの場合は、主として田尻さんという非常に自分の世界を大事にしている人がたまたまいて、そこに石原さんとか香山とか久保さんのような人たちがうまい具合に集まってくれて良い仕組みができたのだろうと思います。これがたまたまではなくて、先ほど言われたように、日本のアニメがパリコレみたいになるような仕組みというのをつくりたいと思っているし、つくらなければいけないと思っているんですが、久保さんのお話は久保さんのお話でおもしろいし、ポケモンストーリーはポケモンストーリーで読むんだけれども、香山さんにも1年ぐらいくっついて本を書かないとその仕組みが見えてこないみたいなところがあるんですよね。
これを業界にしていく、たまたまではなくてインフラにしていくには、本といいますかノウハウだから教えられないものもあるのかもしれないけれども、本も欲しい。パリコレにあたるような仕組み、例えばアニメ大イベントみたいなのがいるのかもしれない。そういったことが欲しい気がしているんです。そのあたり、どんなふうにお考えか伺いたいんですが。
香山 そのとおりですよ。僕は、久保さんとニッポン放送のキャラクターのイベントをやっている宮本さんと二人を会わせて言ったのは、ゲームだと日本のソフトがほとんどのシェアを占めているのに、なぜE3に行かねばならないのか。アニメの権利とかテレビの番組のフォーマットを売りにいくのに、なぜメイヤーにいくのかということです。