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全面が猫の顔で、上に「ごめん」なんて書いてあるのは、やはり高知だなと。―このすばらしい陽光の下でこそ、許されていくのかなというふうに思ったことがあります。

今、橋本さんは、時間が迫ったとおっしゃったんですが、実はまだ少しはいただいてあるんです。どうでしょうか。このチャンスですから直接言ってみるなんてこともいいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。本当に、漫画のブレーンストーミングなんて、企業の中のブレーンストーミングと違いまして、土佐出身の、例えば横山邸ですね。鎌倉に行きますと毎年お花見をするのですが、八重桜の下で取り交わされる漫画家同士の会話、ブレーンストーミングなんていうのは、どこにいってしまうのだろうかというくらい、枝から枝に渡っていって、とんでもないところにいってしまうのではないか?と思うと、また突然、幹に戻ってくるというようなことをやっているんです。

ぜひこの漫画王国土佐を生かしていただいたきたいし、こういう場があったときにはもう、ぼんぼん次から次にお話が出てくると嬉しいんですがね。

 

野崎 知事にお聞きしたいことがあります。いまアジアで日本のマンガなどの大衆文化がものすごいブームになっているそうです。日本のタレントをみんなが「かわいい」と応援しています。ナンパを「追女」と書いて向こうで使われているというのも一つの例ですが、とにかくアジアの若者は日本の大衆文化が大好きです。

特にアジア諸国の中華系の方々、つまり漢字を使う人たちです。漫画のセリフは英語にすると面白味が消えてしまうのに対し、中国語であれば同じ漢字を使っているせいかニュアンスが通じると聞きました。

アジアに住んでいる漢字を使う人たちというのは何億人いるのかわかりませんが、その人達は日本文化を受け入れ易いわけです。日本に対する情熱を持って、日本をもうちょっと知ってみよう。日本人って結構いいやつじゃんと思ってくれるかもしれないのです。

 

 

 

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