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サンリオの辻さんは僕も前から知っている人ですが、この人は山梨県出身で、東京へ出て来て、県庁の事務所の一番下の方で働いていまして、こんなことではうだつが上がらないと言って、あの会社をつくって名前を「サンリオ」これは山梨の王様、山梨王(さんりおう)と意味で名前を付けたんだそうです。あの会社では若い女性ばかり100人も集めてキャラクターマークをつくるわけです。

最近会ってないから知りませんが、多分本人も内心びっくりしたと思います。しかし、そんなに安くないといって追い返したと聞いています。そのキティちゃんが7千億円ならポケモンは幾らで売れるだろう。その他にいろいろあるキャラクター一体幾らで売れるんでしょう。みんな7千億円ずつといえば10や20ありますから、20兆円や30兆円の財産は日本にあるんじゃないでしょうか。

あるいは小学館とか、集英社とか、講談社へ行くと昔の古漫画が倉庫にいっぱいありまして、もうこんなものは在庫としては値段がついていないが、世界が買いに来るかもわかりません。と考えると、日本は不景気だとか、株が下がった、土地が下がったと言ってるけど、マンガやアニメのようなものすごい財産を持っていることになります。多分20兆円や30兆円のものは、もう既に貯まっている。しかもこれからまだ幾らでもつくることができる。記号というものにそのくらいの値段がつくんじゃないか。これは橋本さんがおっしゃったとおりなんです。

ですから「まんが甲子園」をやるということは、ハイテクをやるとか、偏差値を高めるとか、コンビナートをつくって工業をやるとかよりも、もっと儲かるかもしれないことなんです。そういう動きが今始まっているのに、何で日本の新聞やテレビの解説にこういう話が出てこないんですか。私が教えてやってもそのとおり言う人がいないのはなぜですか。みんな頭が良すぎるんです。大学で教授とかが教えないと言わないんでしょうね。あるいは、アメリカが言い出せば言うんでしょう。

ものの見方が古過ぎると僕は思います。理屈で固めた学術用語で説明しても無駄。そういう人達と同じ土俵に上がっちゃいますからね。新しい言葉、あるいは、ほとんど言葉は使わないで、記号でいくんですよ。直感力でいくんです。そういうのが「まんが甲子園」じゃないかな。龍馬学園にもそういうことを期待しているわけです。

 

 

 

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