毎月漫画道場を開いて1ページ全面を開放しておられる。それから「まんが甲子園」と同じ時期に黒潮マンガ大賞というのを設けられて募集している。これも全国から若い人たちの応募があって、登竜門になっているのではないかと思います。
その次がアンパンマンミュージアム。これも皆様ご存知でしょうけど、開館して4年目に入ってます。平均して22〜23万人の入場者があるということで、大変な成功例だと言われております。それからはらたいらさんの漫画館、土佐電鉄が後免の町につくっております。これは規模は大きくはありませんが、漫画館でございます。
それから私が関係しております高知市立の横山隆一記念漫画館。これは再来年の4月にオープンの予定でございます。恐らくこれは入れ物の規模、あるいは事業内容からいっても日本の20カ所ぐらいある漫画館の中では1番スケールの大きいものになるのではないかな。私がたまたま関与していますので、大ぶろしきを広げているところでございます。将来の漫画の拠点、殿堂にしたいと思ってやっているところでございます。
それから、大野見村というところには漫画神社ができておりまして、これも非常に名前は有名でございますし、アイデアがおもしろいなと思います。このほか、マンガ科をもつ専門学校国際デザインカレッジもございます。こんなことで、ちゃんとした漫画拠点がこれだけあるというのは、全国的にも珍しいんじゃないかと、このように私は理解しております。
それでは今、牧野先生のご質問で、何で高知県でこんなに多くの漫画家が出ているか。私の全くの私見でございますが申し上げます。結論から申し上げると、私は高知の地理的、歴史的風土がこんな人材を生んだんじゃないかと思っているところです。高知は皆さんご存知のように、非常に遠いところにある。昔は、つい最近まで四国は島でございましたが、瀬戸大橋とか、高速道路がつくまでは本当に不便なところでした。今は島でなくなってるんですが、とにかく何千年も島だったわけです。
それだけに高知は昔の日本でどんな扱いをされていたかといいますと、島流しの国だった。どこから島流しをしたかというと、政治犯を流した。