なかには警官も思わず笑い出して許してくれる場合もあったりして、そういうユーモアの精神を日本人はもともと持っていたんです。そういうものを持っている人が、漫画をかいたり劇画をかいたり、あるいは冗談を言ったりして、こっちの方が今や世界から尊敬されているんです。ものすごい人気なんです。
昨日、元イギリス大使だった人から伺った話ですが、アメリカの偉い人が「おじいちゃんはまた出張だ」と言うと、孫娘が「いっちゃいやだ。たまには家にいて」と言う。「でも今度行く国はポケモンの国なんだよ。おじいちゃんはピカチュウの国に行くんだよ」と言ったらお孫さんが大変喜んで「それならいってらっしゃい。かわりに何かお土産、グッズを買ってきて」と言われたそうです。日本と言っても知らないが、ピカチュウの国といえば解る。しかも大好き。
ですから、日本がマンガやアニメをもっともっと一生懸命にやると、商売としても儲かるし、世界からも愛される。漫画を軽べつしないでもっとやってもらいたいという気持ちで、こんなことを始めました。以上です。
牧野 ありがとうございます。非常に明確な、「仕掛け人の意図」が示されました。こういう目的で、こういうフォーラムをやるんだ。そして、「結論」としてはこういったことになるんじゃないかということが、ある程度初めに想定されているという特異なフォーラムです。
ところで、高知県のお巡りさんはどうですか、ジョークで許してくれそうな方はいらっしゃいますか?よく、こういう集まりの終わった後などで―いろんな場所で―例えば「飲み屋さん」などでお会いすると、本当に、高知県の方々はストレートにモノをおっしゃる。歯に衣を着せない辛らつな会話のやりとりです。しかし、そこでは高知弁の独特のユーモアがあって、ああ、なるほど!ここから漫画家がたくさん出るのは、この感覚あってのことなんだ、とわかるのです。しかもただ売れる、人気があるということだけではない。気骨があって、行動力もある。日本の漫画界をリードするような、―そういう方々がたくさん出ていくわけなんですね。