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これはシンガポールのマンガを代表している「リストケスウ」というマンガです。醜いシンガポール人の人間像を皮肉っぽく描いたとてもおもしろい作品です。しかし、英語のマンガですから、中国語マンガとしての日本マンガと競争相手にはなりません。シンガポールのアニメは現在、実験的な段階に止まっています。

これは、今年シンガポールの会社によってつくられた「十二動物」というシンガポール最初のテレビアニメです。しかし、シンガポールのテレビで放送される予定はありません。

第3に、中国語版の日本マンガと日本のアニメのビデオCDは大変安いです。マンガ本と雑誌は3から5ドル。すなわち190から360円ぐらいです。海賊版の場合は、もっと安くなります。アメリカマンガど地元のマンガの3分の1ぐらいの値段です。レンタルの場合は50セント、36円かかります。日本のアニメのビデオCDは1枚3から9ドル、すなわち190から720円くらいです。学生でも自分たちの小遣いで日本マンガ本とアニメビデオCDを買うことができます。

第4に、日本マンガとアニメを取り上げるメディアがたくさん出てきました。テレビは依然として最も有力なメディアです。テレビの日本のアニメ番組は、近年大幅に増加しました。現在、週に25本の日本のアニメが15時間かけて放送されています。日本と違って、多くのシンガポール人は、まずテレビアニメを見てから好みの作品のマンガ本を買います。また、ビデオゲーム、ビデオCD、コミックショップ、コミック教室、コミックマンガ喫茶、マンガ図書館、地元の新聞と雑誌、インターネットのアニメホームページ、アニメマンガ祭なども日本マンガとアニメを普及させることとなりました。

例えば、去年の7月、ネンゴソウホウというシンガポールで人気一番の中国語新聞が日本マンガがシンガポールに与える影響というセミナーを行いました。参加者は超満員となってマスコミも注目しました。私はこのセミナーの講師でした。

日本、台湾、香港などの地方と比較して、シンガポールの日本マンガとアニメ文化には、次の4つの特徴があります。

 

 

 

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