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(休憩ののちアニメーション上映)

 

竹内 これは、私が2年前からプロデュースしているプロジェクトで、実は、作品としての成果はまだあがってないんですが、日本のあるマンガをフルCGアニメーションにして、最初から海外に出そうということで進めているプロジェクトのパイロットです。メイキングと一緒にパイロットが入っています。ご参照ください。

なぜこれをつくったかというと、通常マンガとかアニメを見ない人たち、商社の人たちも含めて、どう説明するかということをいろいろ考えた挙げ句に、このようなメイキングをつくりました。

このスタッフは、現在アメリカのILMスタジオでスターウォーズのプロジェクトに参加しているCGクリエーターです。

この映像は、初めてパイロット映像をフランスで、ほぼフランス人だけに見せたときの会場の反応です。このあと、このパイロットは4分ぐらいですが、引き続きあります。昨年の通産省のマルチメディアグランプリ、文化庁のメディア芸術祭などで数多くの賞を受賞させていただきました。

この作品は、先ほどの話の続きで言うと、まず、こういう新しいCGアニメーションの産業では、国内ではテレビゲーム産業との取引が大部分であり、映画で高度なCGアニメーションというのはあまり使われません。ハリウッドはどうかというと、「タイタニック」をはじめとしてCGアニメーションが実写の、本当に生身の人間をつくるような方向もあれば、ディズニーとピクサーによる「トイストーリー」というようなものも生み出されています。日本のCG業界はどうなっているかというと、海外のソフトを買ってきてそれを使ってつくることが大半である。使用しているソフトが同じなので、スタジオによってオリジナリティがあまり無い場合が多いのです。実際に、日本のCG作品をアメリカとか海外がどう評価しているかというと、結局、そこにはオリジナリティが感じられない。ソフトウェアを使って早く安く作っただけだと。すべてがそうだとは言いません。でも、そう言った感想を持っている海外のクリエイターは多いです。

 

 

 

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