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今、お二人にもそのことをお聞きかせ願ったのですが、私なりに申しますと、視覚的な文字である漢字を現在でも使いながら、同時にハイテクの発達した国であるということが大事な要素ではないでしょうか。中国も韓国も台湾もそれぞれ漢字を使っているわけなのですが、日本では最先端のハイテク技術を「大衆」が持っている。ワークショップに子供たちが来てすぐにアニメーションをつくってしまうというのは、それだけの機材がそこにあり、その使い方を知っているからなのです。

それからもう一つは、非常に厚い層の、知恵のあるというか―高い教育レベルの読者がいることによって、マンガ作者はいやおうなしに洗練されていくと―。この二つが非常に大きな要素なのだと記者さんたちに説明するのですが、よくわかってくださいます。

さて、時間も大分経過しました。会場の方で、知事さんがいらっしゃる間に、これは一言言ってみたい、聞いてみたい、もしくは、ご自分の意見をぶつけてみたいと思われる方があったら、ぜひおっしゃっていただきたのですが、いかがでしょうか。

 

内記 現代図書館の内記と言います。

知事さんは、マンガで村おこし、町おこしを志されたのだと思うのですが、その前に、ノラクロ世代で成長するに従ってマンガを読まないというご指摘は、一般的なお話でしょうか。梶原知事ご自身も一旦マンガから離れたのでしょうか。

それから、マンガ図書館とかマンガコンクールをやっていらっしゃいますが、これはいつごろからやられているのか。その辺をお聞きしたいのですが。

 

梶原 まず、最初のご質問ですが、我々の世代の時は、大ざっぱに言って、小学生向けのマンガしか無かったと思うのです。中学生とか、進学するに応じて、そのレベルに相当するマンガが無くなっていくということで、一般的なことではないかと思います。どうですかね。

 

 

 

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