それなので、いつも私が何かを発言すると何か他の要素が加わってくるわけです。しかしながら、ジャーナリストとか、もしくは学者が同じことを言った場合、それはまた受け入れられ方が違うでしょう。彼の見解だということで受け入れられます。それなので文化を促進する、そしてマンガをそこに導入するということですが、政府機関を通じてやるのではなくて、公式な機関を通じてやるのではなく、民間企業、そしてアーティストによってやった方がいいと思います。私はアメリカの大使館がウォルト・ディズニーに関与しているかどうかわかりません、プロモートしているかわかりません。今日はアメリカ大使館の方がいませんから。これは私が感じたことです。でもトピックとしては大変にに大きなものです。本当に今日はご招待いただいてありがとうございました。
牧野 ありがとうございました。何かございますか。
高城 大使館とか公の機関とカルチャーの関係というのは大変難しいと思うのです。しかしこういう例があります。1980年代初頭のアメリカのホワイトハウスの世界情報戦略です。アメリカは、14歳の子供にアメリカというものを教えることがやがてその人生において物すごい大きな情報的位置を占めるという結論をだしました。これは今日のマクドナルドの戦略が全く同じなのですが、とにかく若い、14歳より下の世代に一度マクドナルドを食べさせてしまえば、彼らは20歳になっても60歳になってもハンバーガーを求めるということです。ですから今70歳、80歳の高齢の方が多分マクドナルドを食べたいとは思わないと思いますが、僕は子供の頃からマクドナルドを食べてきたので、今でも週1回は食べているのですが、恐らく80歳になっても食べると思います。
マクドナルドがした正しいことは、正しいローカライズ、すなわち日本で照り焼きバーガーを出したことです。これはアメリカでは、当たり前ですがありません。このローカライズという仕事は大変重要です。それはさっきの話で言えば言語かもしれませんし、地元の何かと一緒にすることかもしれません。