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牧野 他にいかがでございましょうか。今の話題に関係なしでもよろしいのですが―そういう製作現場という問題と―それから先ほどの「目利き」がいて、大きなビジネスにして―。これは大事ですよね。

 

高城 大事です。

 

牧野 せっかくある権利とか収入を、みんなアメリカに持っていかれるというのは、ちょっとつまらないと思うのですが。

 

日下 目利きの質問なのですが、その人がいいと思うのではなくて、大衆がいいと思うことを目利きするのでしょうか。

 

高城 そうでしょうね。何か肌で感じるのです。マーケティングという人もいれば、才能という人もいますが、それはその時代に合った、その大衆に合ったものを目利きしていくのです。

 

日下 これが受けるぞとわかるためには、いつも子供とごっちゃになって暮らしていないといけないのですか。

 

高城 いや、そんなことはないと思いますよ。僕は子供もいなければ、劣悪な環境で今も仕事をしていますが、そんなことないと思います。

 

日下 そうするとそこにもし法則性があると、例えば自動車などは角張ったかと思うと丸くなる。丸くなれば角張る。だから何も自動車ユーザーのことを知らなくても、そろそろ四角いのを出してやろうというふうになりますね。そういう目利きもいるわけですか。

 

 

 

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