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これは食べなくても、今ある特殊な音域を聞かせることによって、訓練ですね、アメリカ人が日常的に使っている音域を聞かせることによって可聴範囲を広げることができます。日本ではよく英語耳とかということを英語の教材などに書いてありますが、それはそういうことであって、完全に可聴範囲が違うのです。

同じように、我々は毎日XYをこうやって見てきて、漢字を毎日見てきてXYの判断をしていますから、アニメに大変慣れ親しんでいますが、X×タイムのああいう視覚情報というのはアメリカ人がお得意で、XYのアニメは余りなかったので大変新鮮であるということがポイントであって、ただ、これは慣れてしまうと、日本目というか、日本人の目にもなれてきてしまいますから、余り新鮮さはなくなってきますよね。だからアニメの表現的な新鮮さ、これは今ほとんどないと言ってもいいと思います。

これはもうちょっと前に言わなくてはいけなかったかもしれませんが、アニメというのは2つの解釈があって、文化的なアニメと表現的なアニメ、すなわち言葉で書いては伝わらないものを絵で表す。これは表現的なアニメです。文化的なアニメではありません。それと文化的なアニメとは違うので、そこを一緒にしてしまうのは僕はよくないと思うので、それは別だと思います。

 

牧野 今平面的なものが非常に日本人は得意であるというお話ですが、これは例えばフランスで印象派に与えた浮世絵の影響などにもちょっとなぞられることができるかなと思います。そうだとすると、それは今おっしゃったように「日本目」になれるなれないは別として、それが特徴と、特異性とか、ある意味ではそこが優位性になる…。

 

高城 今はね。

 

 

 

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