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日下 だから日本が主力マーケットになれば違うでしょう?

 

高城 そうですね。

 

日下 それに対してフランスの場合には、今度何かそこで法律が働くのではないですか。

 

高城 ええ、フランスは自分のところの映画を何%以上かけなければいけないという決まりがあります。

 

日下 そうですよね。だから日本もフランスに対しては、日本へ持ってくるフランス映画は必ず主役は日本人男性でなくてはいけないとか、日本語を5割以上しゃべらなければ日本は買ってやらんとか。これは日本人が見る映画ですからね。対抗措置というのはそういうものでしょう?

 

高城 実際にフランス人はアメリカ人より自分たちの方が上だと思っている節が随分あって、フランスが世界一だと思っている人たちはフランス人の中に随分いると思うのですが、そういうことが結果影響していると思いますね。

 

日下 だからルイ・ヴィトンでも、ちゃんとそういうふうでなければ買わないぞと、これは対抗措置ですからね。日本人はすぐそんなことして効き目があるとかないとか、フェアであるとかないとか議論しますが、対抗措置ですからね。フランスにやめさせることが目的でこっちも同じ嫌がらせをする。

 

高城 覚えていらっしゃると思いますが、フランスが地下核実験をしたときに、フランス製品不買運動というのがあって、それでルイ・ヴィトンの売上げが日本で1ヵ月だけ落ちたのです。1ヵ月だけですよ。その1ヵ月の間落ちたときに日本人は海外でルイ・ヴィトンを買っていたという、それはルイ・ヴィトンにルイ・ヴィトンという人がいて、今は5世ですが、その人から聞いた笑い話だったのですが、あのときは1カ月だけ落ち込んで、実はその間日本人は皆海外に行って買っていったので、結果日本人がルイ・ヴィトンに貢献して売上げが変わらないというのがあったので、大分難しいと思いますね。

 

 

 

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