この作業を行なううえで今圧倒的に欠けていると思われるものは、ジャパニメーションのブランディングです。一体日本のジャパニメーションというものは何なのか。日本のジャパニメーションのブランディングをいかに確立していくかということが我々の中で全く欠けています。ですからジャパニメーションのブランディングをどうするか。もうちょっと広げて言えば、日本の近代的なポップカルチャーそのものをいかにブランディングして海外に売り出すかということは非常に重要です。
ブランディングには幾つかのステップがあります。まず一つ目は調査、このブランドは一体どれくらいの価値を持っているのだろうか。現時点のバリエーションのチェックですね。これは非常に重要です。まずこれも行われていません。調査の方式と方向を後で時間があればちょっと書きたいと思いますが、一つ目は調査、これを一体どれだけの人がしているのか。ミャンマーに日本のアニメーションを持っていくのではなくて、ミャンマーという国の中で日本のアニメーションがどれくらいのバリエーションがあるのか。それは価値換算でもいいかもしれません。数年後の価値に換算してもいいかもしれません。もしくはその先の地の文化とどのような関わりがあるのかということを、国際レベルで調査しているものはまずありません。もっと言うと国内市場でもほとんどありません。売れているものの原作を実際にアニメーション化するのがほとんどであって、これから一体どういうものがアニメとして非常に受け入れられるのだろうかという、この調査はほとんどありません。
2つ目は、ブランドというぐらいですから、お約束。これは当たり前の話ですが、余り明記化している人がいないのではっきり書きます。この僕が書いているブランディングというのは、僕の理論ではなくて、MBAでも、アメリカのほとんどのタイトリングでも当たり前のことですが、それをもう一回書きます。2つ目はお約束。ルイ・ヴィトンに買い物に行きます。シャネルに買い物に行くと、必ずルイ・ヴィトンの「LV」と書いてあるマークのお約束が来ます。このお約束というのが非常に重要で、我々はそこにお金を払う。