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テレビをつけている人がインターネットサーフィンをしているのではなくて、あくまでもインターネットをする人たちがテレビを、すなわち「ながら」としてのテレビ、信じていないから、知っているだけの、ただ流れているだけとしてのテレビがもうアメリカでは確実に確立してあって、自分の感情移入は今インターネットにいっています。

このウェブサイトというものはテレビと連動していますが、テレビ局の次の仕事というのは実はここにあります。例えばTBSでもフジテレビでも何でもいいのですが、テレビ局がオフィシャルのウェブサイトを構築します。今までテレビというビジネスはここで展開されてきたものが、いかにこれからは三者間にこうやってメディアに落とし込んでいくか。すなわち認知させる大容量のマスメディアの仕事と、人々の気持ちに近いところのインターネットビジネスをどう立ち上げるかが非常に重要になります。ということは、アニメーションビジネスでより人々に愛されるようなキャラクターを届けようとしたときに、今まではテレビのいい時間、視聴率の高い時間に視聴者に送り出すということがメインでしたが、それだけではなくて、ウェブビジネスでやったり、これは携帯かもしれませんが、いかに周辺的な双方向メディアを同時にやることによって、人々に新しい感情を芽生えさせるというのが今日的メディアの大きな課題であります。

さて、今日はせっかく東京財団というところなので幾つかまた違うお話をします。この手のポップカルチャーと言われているものを財団や国が支援するのはおかしいという意見が一方では数多くあります。例えばヒット曲を国や財団が支援していないだろう。もともとポップカルチャーというのは大衆のものなので、国や財団が支援していくのはおかしいということが一方では言われていますが、私は決してそうは思いません。フランスにはロック大臣という人がいます。ロック専門の大臣がいて、音楽省の中にフランスのロックを世界に売るというロック大臣がいます。

イギリスのマーケティングが最近は非常におもしろくて、僕は随分注目しています。

 

 

 

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