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佐竹 私は、格別マンガが大好きで、マンガに詳しかったというわけじゃありませんが、デザインの専門学校をやったり、コンピューターの学校をやったり、幼稚園だとかいろいろやってます。フランスにもちょっと関係しておるんですが。いつの間にかマンガが好きになりました。本業はそんなことで、学校の経営です。

大村先生のお話を伺ってて感じたことは、こういう創造的な事業をするのには、環境はハングリーである方がいいと。それは私も、15〜16年教育の世界に入っておって、教育の環境としては今や、逆説的だけれども、物質的にも精神的にもハングリーなのがいいんだ、そう思っています。余りにも今は豊か過ぎて、追い込まれないものですから、必要がないものですから、創造力がないと言われているわけでございます。

それと、さっき野崎さんが言われたように、親とか学校の先生方の頭の中が凝り固まってて、有名学校へ行って、有名大学へ行って、有名会社に行くとか、そんな単線的なことばかり考えているからなかなか優秀な学生がこういう分野へ来ないんじゃないか、そんな感じがするんです。

ただ、大村先生のお話を伺っていまして、きょうも映像を随分見せていただいて、これでないと日本のアニメーションができないというのは、何となく寂しいというか、哀れだなという感じがしないでもありません。もう少し若い人たちがゆったりしたところでできないのかなと感じました。

それに関連しまして、私も脱サラをして15〜16年、10指に余るくらいの会社もつくりましたし、公益的なことも営利法人もつくったんですが、事業をつくること自体はそれほど難しいことではないと思います。金もついてくる。どうしてついてくるかというと、いいものをつくるとか、いい計画をきちんとつくるとか、きちんと説明ができれば金も貸してくれる。今は国とか地方公共団体の制度も随分進んできていますし、また、最近日本ではベンチャービジネスブームですから、まあ500万、1000万の金は担保なくたって貸してくれるんじゃないか。そんなことをきょう思いました。

 

 

 

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