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野崎 最低限社会的な地位は上げなきゃいけないというのは感じますよね。貧乏は貧乏でしようがないけれども。

 

木村 それがいいのかどうかというのもわからないです、正直。

 

野崎 要するに、勉強ができる子はマンガ家になっちゃいけないとか、そういう変な考え方、マンガを読んでることがいけないという考え方。これがどこの国でもあるんですが、少なくともアメリカには、ハリウッドという1つの栄達の道があって、社会的にも認められた地位があって、そこに向かっていく一握りの人間はいても構わないわけですよね。そのための学校も何100もあるわけですよ。それを韓国は今やってるわけですよね。だから、日本もというわけでもないですけれども、勉強できる子は東大出て三菱商事へ入ってって、そういうのを変えないといけないんじゃないかという気がしてるんですけどね。

 

牧野 どうでしょうか。御発言いただければと思いますが―。

ちょっと考えていただいている間、大村さんに、フォーラムにおいでくださった方への共通の質問をします。「日本のマンガ・アニメーションというのは特異な存在であるか、どうか?」です。つまり、MANGAという言葉は外国にも、柔道・黒帯と同様に通用しているんですが、日本のマンガ、アニメは特異だと言う人と、いや、特異ではないだろうと言う人がいるんです。若者と寝食を共にし、CGを制作された過程で日本人のアニメ、映像に関する感覚に何か他の国と違った特殊性というものをお感じになるかどうか―。

 

大村 マンガの範囲はちょっと広すぎるんで、アニメーションとかそんな範囲で言いたいと思いますが、明らかに違うと思います。

 

 

 

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