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すなわち、SOHOの子供たちの力が必要だと、国を挙げて応援することだってできるわけなんですよ。そのためには、そういったスピリッツを忘れないで欲しい。

ですから、おじんの営業仲介機能というのを、私なんかが考えるには、例えば今人材派遣の会社があります、それから、ソフトウェアの委託会社があります、そういうところがもうちょっと先を見て、そこまで営業の範囲を延ばしてくれることによってそれができるかもしれない。あるいは、アフリカの人から100万円ぐらいのインフラ設備でソフトの供給が行われるようになるとすると、アニメーションが、せっかくいても置いてけぼりになっちゃうと。東京で置いてけぼり食って、SOHOの子たちは海外と勝手に仕事するようになっちゃうかもしれないわけですよね。そういうことも避けたいですよね。

 

牧野 皆さんの御意見をお聞きしたいと思います。つまり、こういう制作現場の環境は、本当に30〜40年間変わっていない。この前、40億円かけたという「ファイナルファンタジー」の制作現場をテレビ映像で覗いたのですが、やはり、みんな寝袋で寝たり、コンビニのおむすびとかインスタント食品を制作デスクに置いて食べながら、最先端の映像をつくっている。こういう現実があるんですが、そこに、例えばこういうフォーラムを通じて財団とかその他もろもろの方々がバックアップをしたときに、野崎さんのおっしゃる「スピリット」。−精神性というのか、純粋さが失われずに、まさに国家的な事業というところまで上り詰めていけるのかどうか、そういうことについて、ご質問、または御意見をお聞かせ下さい。

 

清谷 ジャーナリストの清谷と申します。「ル・オタク」という、フランスのオタクの紹介をした本を書いたことがありますが、僕自身本業は軍事ジャーナリストをやっております。店もやってるんですが、まさに企業家としてやっている部分があるんですね。

 

 

 

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