残念ながら、リストラの対象がクリエーターでございます。ですから、今、私どもの大学の卒業生は、大抵契約社員にしかなれないんですね。正社員というのはめったなことではなれません。で、若い子たちに、もうだめよと、自分で独立して職人さんに戻って仕事をやるということでないといけないよと言ってるんですが、若い子は1人ではできません。おじんがついて初めてできるんですね。おじんの経験とネットワークで営業してくれないと、若い子が卒業して仕事始めましたと言っても、どこへあいさつしに行ったらいいのと。アウトソースの仲介基盤がございませんから。
これ私、大阪商工会議所を仲介基盤をつくろうとしてやってますが、なかなか難しい。でも、年とったおじいちゃん、おじいちゃんじゃないですね、60やったらまだぴんぴんしてるんで、ちょっとだけひまとお金を割けばできるわけで、卒業してフリーターにならざるを得ない若い子たちと、社会を卒業して年金で悠々自適してるおじいちゃんがくっついて、安上がりの情報基盤で新しい仕事をしながら、年金だけは従来の産業基盤で働いている中堅サラリーマンに当分頑張っていただくという図式がいいかなと今思っているわけでございます。私はそれを1つ実験しているつもりでございます。
ちょうど4時ぐらいになりましたので、以上で終わります。
牧野 どうもありがとうございました。
本当に情熱的にやっていらっしゃるということが、映像からも、それから、御本人のお話からも伝わってきました。私は現在63歳ですが、20代はCMアニメーターでありました。セル画のアニメーションをやってたんですが、生活ぶりは変わっていないんですね。コンビニのおにぎりやインスタントラーンの種類が増えてきたぐらいの変化で、今5万円とおっしゃいましね。、私たちの初任給は8000円でございまして、それで徹夜、徹夜でやってたわけです。状況は違いますが、制作現場の厳しさは変わってないなと、と感じました。