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使い物にならなくなります。机をやめようと。で、ああいうちゃぶ台と。ちゃぶ台2000円ですからね、あれ安いですから。そういう形で、徹底的に省力化する。

考えてみましたら、従来日本は先進国でございます。先進国の先進国たるゆえんは、水力発電所から始まって、鉄、道路、そういう非常に重たい産業基盤、これを営々と100年にわたって積み上げてきて、その財産の上に私たちは今仕事をしているわけでございます。今日本社会を支えている中堅のサラリーマンたちは、この100年間にわたって営々と築き上げてきた産業基盤ですね、ものすごい設備投資です。この産業基盤の上に立って仕事をしているわけでございます。

ところが、情報基盤はどうかといいますと、実は私の親友が民俗博物館の教授してまして、ハタさんというんですが、毎年アフリカに文化人類学の研究に行ってると。そうすると、この前神戸大地震ありました。彼はカメルーンというところに行っているらしいんですが、そのカメルーンのある部落に行ってて、そこは物々交換みたいなところなんですね。酋長がいて、王様がいて。自分の豚とかを所有してるんですが、そういうところなんですね。神戸の大地震の翌日、そこから電話がかかってきたっていうわけです。その部落からですよ。

私、写真見たことありますが、それこそ本当に、腰布だけつけて、裸足でやってるところですから。えっ?って聞いたら、日本のセールスマンが衛星テレビ売ったと。で、ついでに電気も引いたと。電気は引けるわけですね。そうしら、酋長の家には衛星テレビがあると。それと、無線携帯電話持ってると。無線局ちゃんとカメルーンにありますから。そうすると、思いっきり原始的な生活しながら、情報機器だけは、世界じゅうの映像を見ながら、日本の映像当然見てますよね、神戸の地震。あいつ神戸に住んでたらしい、って電話して、お前大丈夫かと。これに驚いたというわけですね。

考えてみたら、今IT、ITと言いますが、インターネットを利用したショッピングとかいろいろあります。ITの基盤とは何か。1つは電気があればいいと。電気は今パッケージ化されております。さっき御紹介しましたように、パソコンなんて電力消費は思いっきり少ないんですね。

 

 

 

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