この舞台映像はその実験版で、2時間全体の映像をフルコンピューターでつくったんですが、写真は40枚しか使っておりません。ビデオなどその他の素材は一切使っていません。そういう意味では、2時間の動画ですね、動くアニメーションの映像を、これはまあ、話が話だったんで、実写中心に行きましたんですが。
この後に入ってるかな、入ってたらうれしいんですが。あれ、入ってないですか。失礼しました。まことに申しわけありません。
そうしたら、もう1つ、今度はいわさきちひろさんの絵画「はじめてのなつやすみ」。これはちょっと著作権違反で、内作しかしておりませんのですが、いわさきちひろさんの絵画がございます。これを三次元的に動かしたらどうなるのかということですね。それを女の子が1人挑戦しましたものがこれでございます。
ごらんになっていただきますと、ちひろさんの絵を2枚使いまして、1つは夏の帽子をかぶった女の子、それから、あとはお魚ですね。よくごらんになりますと、もやもちゃんと立体化されているのがおわかりいただけるかと思います。女の子が立ってる足元のもやも、向こう側のもやもですね。
こうしますと、今、絵本というのがありますが、絵本は実はクオリティーが思いっきり高いわけですね。日本作家というのは、非常に志が高いといいますか、非常にレベルが高いわけでございます。特に、いわさきちひろさんなんかは根強いファンがあって。しかし、それを素材にしてデジタルアニメーション化いたしますと、全くこういう新しい世界が生まれる。いわさきちひろさんが生きていらっしゃったら、ぜひ御本人にお願いしてやらせていただきたいなと思いましたんですが、残念ながら今いらっしゃいませんから、この方向をやりたいんですが、どうなるかちょっとわかりません。
しかし、これ見ていただいてわかりますように、写真をうまく使って、ぺたぺた張って本物そっくりにするというものから、こういう非常に叙情的なといいますか、手がきでかいたもの、そのままでは立体化できない、時間的にできないなというようなものまで実はやれるんだよということを見ていただいたわけでございます。