さすがの私も、ちょっと待ってくださいと。若い子たちと相談しましたら、もう二度とないチャンスと、これが逃すとまた2年後になりますんで、ここは出品して、いい評判をもらえると一気にデビューできそうだ、死んでもやる、というんでスタートしました。
で、つくったのがこれでございます。「ファンタジック・スペース」という、サウンドも完全デジタルで、オリジナルでございます。これ二.五次元でつくりまして、約6分でございます。
これは今でいうと癒し系の映像でございますが、実は、その子たちと去年の夏写真撮影に行きまして、夜中に高知県の山の中で見た銀河、それから、そこに浮かんでた白鳥が忘れられなくて、それから星座に凝りまして、星やってみたいねってずっと言ってきたわけですね。これは、そのときに全員で見た白鳥座の堂々たる姿を何とかしたいという気持ちで作りました。
フェアリーが出てきまして、あの子は、今さっきいた女の子にチチュというのを着せまして、自分たちで撮影して、それをデジタルでコンピューターに入力して、ちょっと足を引き伸ばしたりとか、プロポーションを変えてつくったやつでございます。ですから、全部自前でやっているわけです。アニメーションもそういうことでできるわけですね。
これは今、16mドームのごく一部分しか見えませんで、これでも画角90度のカメラで撮影してこれぐらいですから、いかに巨大かということがわかります。ちょうど一番下にある蝶々が人間のサイズよりでかいですから。
これをつくりまして、データサイズが180GBでございます。これもう、どこにも入りませんので、カナダのモントリオールに送るのに、ディスクに入れまして、ディスクごと送りました。30ギガディスク6台に詰め込んで送りました。
7月の本番では他の作品がバリバリのCGで、これでもかというSFXばかりだったんですが、その中にあって極めてファンタジックな童話のようで、大変に目立ったんですね。思いっきり評判がよくて、ものすごい反響をいただきました。