シナリオで、先に音楽がございます。ですから、音から先につくって、その音とイメージシナリオに合わせてイメージをつくって、最後に映像をつくるという形であります。普通ですと、絵コンテを描いて、その絵コンテをキャラクターアニメーションと背景の2つのプロセスに流しまして、それを合成いたしまして、最後に音を入れるというやり方でアニメーションはつくられるわけですが、それのちょうど全く逆のプロセスでございます。もう1つは、フルグラフィクスといいましても、ほとんど写真だけを使ったグラフィックスでございます。二次元の写真。約40枚写真と絵はがきを使いました。それをコンピューターに入力しまして、切り抜いて。かき割りですね、言うならば。ガラス板に絵をかいて空中に浮かべるといった、かき割り状態でございます。そのかき割りも、コンピューターの中ですから、いろいろなかき割りができるんで、四角い箱の内側にぺたぺたと張りますと部屋ができる、そういうような仕掛けですね。
ですから、細かい陰影は写真に任せて、CGを思いっきり大まかに形をつくってやるという。絵のクオリティーは二次元に任せて、大まかな構造は三次元でいくという。私はそれを二.五次元と呼んでおりますが、その世界でございます。
例によって私がプログラミングしたわけでございますが、これは1日前でございます。これで、当日この子たちと一緒に劇場へ行きました。
ちょうどまるまる20日間ぐらいほとんど徹夜状態ですので、この汚さは何とも言えませんが。最後2日間徹夜してましたんで、画面の下におりますぼこっとした塊は私でございます。意識不明で、本番当日の朝まで寝ておりまして、コンピューターはまだ動いておりますから、本番当日朝まで計算まだやっておりますが。若い子たちは既にあそこでプレーリハーサルをやっておりました。私もやっと起きました。出てきましたけれども。
で、これを今から梱包いたしまして、劇場へ運ぶわけでございます。
これは梱包している最中ですね。コンピューターも熱を帯びますので、全部裸で、扇風機で冷やしてまして。これが一番安いんですね。これを持っていきました。