これは、ロドリゲスという名前をつけたハードディスクでございます。98年当時、これで40ギガディスクが入っておりますが、途中でぶっ壊れまして、冷やさなあかんというのでやたらにファンをつけましたら、つける場所がないので、段ボールに穴空けまして、ついでだから顔にしようとかいって、名前もつけまして、ロドリゲス君という名前にしました。ここでつくった映像がデジタルで入っているわけでございます。
これを劇場へ持っていって、コンピューターでプレーするわけでございます。舞台ですから、人間がライブでやりますので、映像を流しっぱなしというわけにはいきません。映像は非常に小さい、何10秒とか何秒とか、分単位に小刻みにいたしまして、そして、舞台監督の指示に従って頭出しをしながら、きっちり合わせていくということをしないといけないので、映像もある意味でプレーしないといけないわけでございます。映像楽器がコンピューターで、映像そのものはディスクに入っているというわけでございます。
これはちょうど3日ぐらい前ですので、みんなほとんど徹夜状態ですね。
このつくり方も、なぜ20日間でできるのかというわけですが、キーは2つございます。
1つは、絵コンテを一切描かない。なぜ絵コンテを描かないといけないかというのはまた後で御説明しますが、人数は、ここでやっているのが私を入れて9人ぐらい。9人ぐらいの少人数でこうやってやっているわけでございますので、意思疎通は非常にうまくいっているわけでございます。したがって、絵コンテ描いて配付するというような無駄なことはしない。
それと同時に、絵コンテを最初に描きますと、描く人のイメージに全部従わざるを得ない。私どもは、シナリオを読みまして、ここは僕がしたい、私がしたい、というのを早い者勝ちに取りまして、ここは私がする、イメージはこんなイメージでいく、というのだけディスカッションしまして、あとは全部お任せというやり方でつくっております。