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これで一応、劇場で封切ったわけでございます。

そこでちょっとお金が入りましたので、大阪駅のすぐ近くに中津というところがありまして、そこへ引っ越しいたしました。それがここでございます。ちょうどこの会議室の3分の1ぐらいですかね。ガレージみたいなところで、家賃が10万円でございました。パソコンが当初これぐらいですから、5〜6台ですね。

ここでまた寝泊まりしてやっておりますが、これがちょうど98年10月ですから、実は、ちょうどもうあの1年生たちが3年生になった時分でございました。何をやっているかといいますと、舞台映像をつくっているわけでございます。

私自身は、映像を舞台に入れた映像舞台をずっと昔からやりたくて15年ぐらいやってて、ちょうど98年というと、舞台いっぱいに投影できる大型映像が使えるようになったばかりのころでございました。モダンダンスの舞台に、バックいっぱいに映像を置いて、そして、前でダンスをやるという。これは多分日本最初だったと思いますが、それをやるための2時間の映像でございます。

これは本番前3日でございまして、2時間のフルグラフィックスの映像を20日間でつくりました。20日間でつくるためには、相当インチキしないといけないわけでございまして、これは後で、デジタルアニメーションとは、というところでまた少しお話ししたいと思いますが、こういう状況の中で、みんな徹夜しながらつくっていったわけであります。

これの維持費が非常に安いんですね。80年代の月500万円と比べますと、家賃が10万円でございまして、電気代が幾らかといいますと、何と普通の家庭用コンセント2個分で足りているわけでございます。ということは、普通の家庭の電気代ぐらいですから、月3万円ぐらいしかかからないと。ですから、水道代とか入れても月15万円ぐらいでこういう状態を維持できる。あとは御飯食べれたらいいので、残念ながら台所が小さいのでちょっと自炊というわけにはいかなかったので、飯代が私の出費になりまして、これが月30万円ぐらいかかりまして、そのときにできた借金がいまだに尾を引いております。

 

 

 

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