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今はそれを追っているのは「デジモン」ですか、僕は個人的にはとても好きですけれども、あれは非常にまた人気が出ているわけです。最後だから一言言いたいのは、実は、私は3日前に広島国際アニメーションフェスティバルに1週間行っていて帰ってきたんですが、そのときに、非常にいい作品があって感動したんです。先ほどもいろんな話のときに出ていました海外、フランスで非常に人気のある日本アニメについての研究誌、「アニメランド」があります。その編集者が来ていました。女性で日本語がものすごくうまくて、いろんな人に取材していましたけれども、そういう人が来ていたし、それから韓国のアニメも出品されているのでその関係者も来ていますが、それ以外に、日本のアニメから何か吸収しようという若い人たちが韓国から大挙して来ていました。彼らは広島で国際アニメ大会をやっているものだから、広島はアニメ都市じゃないかと思って、広島にアニメ学校はないんですかなんて質問したりしていました。

その関連で言っておきたいのは、今度の広島の国際アニメ大会でグランプリは違ったんですが、新人賞をとったのが韓国の作品です、5分の。これがすばらしい作品で、ちょっとびっくりしました。これはものすごく笑ってしまう話なんです。犬と猫がいて、猫がバーで酒を飲んでいる。そこへ犬が入ってくる。犬がカウンターに座って、「一体どうしたんだ」というのが、英語と韓国語の字幕で出ていますが、それを犬の声でやるんです。「ワンワンワンワン」とやって、猫が「ニャンニャンニャン」と答えるんですが、そのやりとりが字幕で出るんです。それは何といったらいいのか、ちょっと口では説明しにくいんですが、犬と猫の感情が見てて実によく伝わるんですよ。猫が「俺の今のつらい立場」を説明するんです。そういうやりとりなんです。だから冗談みたいなお笑いのアニメかというと、そうじゃないんです。それは誰が見ても爆笑するんですが、その映画は「存在」というタイトルになっているんです。いろんな人間の存在とかそういうものがどういう意味があるのかという深いメッセージがあるんですが、これは非常に人気が高かった作品です。新人賞をとったのですが、僕はグランプリをとってもよかったと思った程ですよ。

 

 

 

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