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だから、日本のアニメが海外で受けているとよく言われます。でも、それをよく聞いてみると、正規にテレビでは放映されてないとか、地上波も無理なんで、CATVになるわけです。例えば「ガンダム」がアメリカにいっていますが、これも暴力場面があるからCATVです。地上波じゃないとか、そういうことは非常に細かく言うとあるわけです。

もう一つの問題は、受けている、受けているというのを聞いてみると、それはビデオで売っているんだということがあるわけです。ビデオで売っているというのは非常によくわかるんです。これをちょっと言いますけれども、日本のアニメは海外に受けているという理由はいろいろあります。一つの理由は、日本のある種のアニメは非常にエロティックで暴力的なんです。それは、テレビでは日本でも放送しているところはありません。でも、オリジナルビデオというのがあって売れているのがあるわけです。「うろつき童子」とか、例えばああいうものが。それが意外なところに、オーストラリアに行っても人気があります。中近東にも実は売られていたりします。

そういうところになぜ日本のアニメがいくのかというと、やはり、セックス的なものというのにそういうものに興味がある。ありますよね、若者とかそういう人たちが。で、日本にある、変な話ですが、日本のポルノじゃないんですね、日本で売られているんですから、ソフトのポルノです。でも、日本というのは面白い国で、性表現など、本当のハードポルノはあり得ないんです。性器を露出しちゃいけないわけですから。でも、それ以外のことは物理的にかなりのことができるので、そうしてなくてもかなり露骨なものがあるわけです。で、技術的にもすばらしいわけです。そうすると、それはビデオに売るわけです。それが海外に輸出されるわけです。

そうすると、アメリカのファンなどそれを買う。アメリカは逆の意味で本当のハードポルノはあります。でも、それは表現はそんなに大したものじゃないんですが、日本のようなアニメ技術としてすばらしい表現のいろんな技術が、日本が培ってきた技術がありますから、それを使ってポルノ的なものをやったりしているわけです。それはまた興味をもたれるわけです。

 

 

 

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