窓の形も変わってしまうとか、先ほどのカット割りの問題も出てきますが、非常に連続したイマジネーションというのがわかないということが非常に出てきて、その辺が我々が一番苦労して調整してきているということです。
ということで、我々がそういうスタイルのものを別にスペイン的な、あるいはヨーロッパ的な作品を作りたくて作っているというよりは、今、ヨーロッパの人たちが日本に対して求めているのものは、日本のアニメーションの優れた制作技術とかノウハウを知りたいということが非常にありますし、とくに最近フランスの方などは研究熱心で、この間もフランス側の国営放送局からそれに関連したような同じような作品の提案があったときにも、日本のビデオ化された作品が、「甲殻機動隊」とか「アキラ」とかいろんな作品がありますけれども、二十数本見ているんです。チェックリストをつくって、演出、美術、ダッーとつくって、みんなで点数つけている。そのなかで、どれが優れているかという点数のチェックリストをつくって、それを送ってきて、だから、今回やるときには演出は誰のがいい、美術は誰がいいとかと、そこまで皆さん研究会をやっているという事実もあるわけです。
そこまでやったら、日本もその先に進むのはできるわけがないんで、「おッ」という感じがしましたけれども、でも、あくまでも日本のスタイル、それから演出の技術とか、その辺は学びたいということで、日本との共同制作を求めてくるという事実は非常に多いという気はしています。
牧野 ありがとうございます。
ポイントを押さえた良いお話になってきたと思います。お聞きになった方々もいろいろ発言してくださるのではないかとという期待が膨らんでまいりました。会場にはそうそうたるメンバーがいらっしゃるわけですね。ここで、休憩時間をとりまして、もう一度お座りいただきまして、残りの時間はきょうの課題であります読み取り能力というようなことに対して、それぞれのお立場からのご意見をお聞きしたいと思います。
このフォーラムは12回積み上げていって、必ず成果物を提示するという、明確な目的意識をもっています。発言は全部記録して保存しますので、この機会に是非、ご発言願いたいと思います。
それでは休憩させていただきます。お疲れさまでした。