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いろんなところでそうなっていると思います。それは、やっぱり環境がそういうものをうまく利用するというのか、ほとんどとめどがないようにアニメやマンガを使ってしまうということも、何か独特でしょうね。

それが日本国内でのことですが、実際に、日本のアニメがアメリカでどう受け入れられているというのはまた別の問題で、私一人がしゃべってしまったので、このぐらいで一応やめます。

 

牧野 基本的で必要な部分を網羅していただきました。ありがとうございます。私はが挙げなければいけない見出し部分を、今、小野さんが非常に明確に列挙してくださいました。小野さん自身が、単に机上で研究をなさっている方ではなく、どこにも出向いて、作者と会い、出版社のなかに入り、そうして得られた情報なので、非常に説得力があるなと感じております。

同様に、黒須さんは、経歴を拝見いたしますと、今の世界中のいろいろな舞台でアニメ制作をなさり、日本のアニメの現場と外国のアニメの現場をつないでめざましい活動をなさっている方です。

そういう制作現場から、全体情報としてお聞きすると、またこれはとめどなく長くなると思いますが、あえて同じ質問をしてみたいのです。現場での活動を通じて、日本のアニメーションやマンガというのは本当に特異な存在なんだろうか。今、小野さんは、非常に明確にここが外国のマンガと日本と違うところだよということを指摘してくださいましたけれども、黒須さんのお立場から同じ質問に答えるとしたらどうなりましょうか。

 

黒須 黒須です。今のご質問に対しては、ある意味では、小野さんのマンガというほうから見た話を聞きながら、「ああ、なるほど」というのがずいぶんありました。私たちはアニメの制作会社として、作品を海外で一人でも多くの子供たちに見てもらいたいということが一つ、そのための制作をするということも、もう一つ。ということで、そういう目で海外を回り、そういう人たちと接触してきたということで少しお話したいと思います。

 

 

 

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