我々はいつまでもテキストですから、このまま遅いままでいくしかない。瞬時に相互理解する能力というのはどんどん差がついてきていて、21世紀の人たちというのは、多分、瞬時に相互理解ができる人が増えるのではなかろうかという気がしているんです。
しかもそれは、さっきウエアラブルと言われましたけれどもモバイルの時代になりますから、例えばEメールでも自分の分身を使ったメール上の相互理解のやり方にまで発展する可能性もある。それは当然のことながら、国境を超えていってロサンゼルスの友達と自分の分身を使ってチャットをする、メールをする、コミュニケーションをするということになるわけです。
先ほど来、コミュニケーションの力ということをずっと言っているわけですけれども、これをずっと延長して想像しますと、どうして地球を救うかということに行き着くわけですね。例えば大容量の情報を持った高度なキャラクターのリテラシーで相互理解する時代になってきますと、その能力を利用できる人、あるいはその能力を制することができるとものすごいことになってくるわけです。
例えば日本は非常に立派な国なんですけれども、一つ残念なことは、戦争に負けちゃったということもあるのかもしれませんが、日本語の壁とか日本の思考の体系が一応メジャーではないので、国際的に国際政治で活躍しようと思ってもやりにくい。それから貧しい国、国づくりをしなきゃいけない方々に何かしたくてもなかなかできにくい。日本の真の力がきちっと評価されていない部分があって、世界を救う国力がありながらできていない。これはやはりリテラシーの差であると私は思っていまして、仮にマンガとかアニメーションとかポップカルチャーで将来そういった時代に日本が、リテラシーの差がなくなることによってやっぱり地球が救われることになるんだというふうなことを考えているわけです。
ですからそのために少しヒントになるようなことを、今後11回、きょうでもいいですけど、先生方からどういうふうにお考えになっているのかというのをお聞きできたら嬉しいと思います。