日本財団 図書館


2つ目は、その文化産業(ポップカルチャー)を使っていかに知的国際貢献をするかという命題でございます。例えば、マンガは強烈なリテラシーを持っているわけですけれども、その特性を利用して国づくりを行なう、個人のアイデンティティーづくりを行なう、日本の対外文化政策を行なう等々、世界に対して政治的、経済的、文化的という側面で安定的な発展に寄与することができるのではないかということです。今、巷では、これは会長の日下の本からですけれども「世界が日本化していく」とか、「今、日本のポップカルチャーが旬である」というふうに言われ出していますが、これらは日本からそういうことになります。

本日は、多方面の有識者の方々や大学の先生の方々などの大変な御支援を賜りまして、全12回のうち本日第1回目のオープニングセッションを迎えることができたわけでございます。この場をおかりしまして、御協力いただいた皆様方に厚く御礼を申し上げたいと思います。

それではフォーラムに入りますが、まず本日のパネリストの方々を御紹介させていただきます。こちら手前から、日本で初めてマンガ学科という学科を創設されました京都精華大学の教授で、かつ本企画の座長をお願いいたしております牧野先生でございます。それからそのお隣が多摩美術大学デザイン科の教授でいらっしゃいます秋山先生でございます。更にそのお隣がATR知能映像通信研究所の工学博士でいらっしゃいます士佐先生でございます。そして最後になりますが向かって一番右が東京財団の会長をいたしております日下公人でございます。皆様、本日はよろしくお願いいたします。なお、パネリストの方々の御略歴をお手元の資料の中にお配りしてありますので、ご参照ください。

それでは、初めに東京財団会長の日下からご挨拶を兼ねまして、マンガやアニメに対する熱い思いですとか、期待、更にはマンガリテラシーの強烈さについてお話を伺いたいと思います。

日下会長、よろしくお願いいたします。

 

日下 皆さん、本日はお集まりくださいましてありがとうございます。今回のマンガやアニメを扱ったフォーラムについて、私は半年でも1年でもたっぷり時間をかけてやっていきたいと思っております。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION